薬による便の変色
薬による便の変色
病院に通い薬を服用した後に、変な色の便が出てしまったらびっくりしますね。
便は食品によって色が変わるのと同様に薬の成分でも色は変わるのです。病気を治す為に病院に行ってきたのに更に悪くなってしまった?と一概に心配する必要はありません。
まず、中身がFe(鉄分)そのものである貧血治療薬の鉄剤は便を黒に変えます。鉄剤の成分は一錠まるまる身体に吸収されるわけではなくほんのわずかなので、その残った鉄分が化学変化を起こして便を黒く変色させます。
便の色を変える薬はもちろん鉄剤だけでは⑪薬による変色
無く、胃腸薬に含まれるクロロフィル(葉緑素)や炎症を抑えるために用いられるインドメタシンは便を緑に変えます。
一見怖い病気と勘違いしそうになる赤や白に変える薬もあり、抗生物質中に含まれるセフジニル、下剤の大黄が便を赤く変えます。
白は胃腸薬中の制酸剤のアルミニウム塩や珪酸が原因ですので、もしこのような色の便が出た場合一度服用中の薬を確認してみましょう。
ここまで紹介した薬はその成分によって変色するもので心配はありませんが、副作用により便の色が変色する薬もあります。
血液を固まりにくくする作用のあるワーファリン、血栓症予防などに使用されるアスピリンを服用している場合は消化管出血を起こす恐れがあるので黒い便が出たら医療機関に相談しましょう。